長尾構想。

デジタル雑誌にはじまり、グーグルブック訴訟の和解問題などをきっかけに電子
化の波が激しくなってきています。

長尾構想とは2008年4月の日本出版学会の講演で国会図書館館長長尾真氏
が明らかにされた公共図書館が有償でデジタル図書の貸出をおこなうとする
提案です。

この構想は図書館関係者だけでなく、出版関係者、電子アーカイブの関係者の
間で大きな反響、また経済に影響があると注目されています。

さまざまな論議もあるようですが、確実にプロジェクトは前に進んでいるようです。

どちらにしても本をはじめ新聞やチラシなどの印刷物と電子化との生態系は変
化していくことは間違いないです。新しい市場が生まれ、これまでの位置づいて
いた市場が分散され、その急激な変化に戸惑い悩む企業や個人も増えるでしょう。

例えば印刷業です。
印刷にはチラシ、パンフレット、書籍など、いろいろな種類があり、印刷会社に設
備も得意な分野で設備されています。

万が一新聞が電子化により急激な縮小になったとすると、それに毎回折り込まれ
るチラシの需要がなくなります。チラシ印刷は主にオフセット輪転機という印刷機
で印刷されます。印刷機の代表的な商社「小森」のここ約1年間に日本で販売し
たチラシを印刷するオフセット輪転機はたった1台だそうです。これが現実です。

この先大手の印刷会社は下がる売上げをカバーするために地方の印刷会社の
買収を図る動きになるそうです。つまり地元のお金が地元に潤わなくなる状態に
なるわけです。また、首都圏にいる地方出身の労働者は故郷に戻り生活を立て
直そうと戻ってくると言われています。

これは、印刷業界だけでなく他業種も同じことが言えるのかもしれません。

ちょっとネガティブの内容ですがそんな社会の変化の中、ともかく田舎でもちゃんと
お金を稼ぎ、シアワセな生活を実現していかなければならない。

マイナスをプラスに考えるならば、前線で頑張ってきた経験や知識の豊富な人た
ちが田舎に集まってくるわけですから、田舎でしか出来ないカタチをつくり上げて
いくことが私達の課題になると思います。そしてそれがとても強力な暮らしに必要
なコトになると強く感じています。

スローライフ、お金のかからない田舎暮らし、地元活性化・・・今、田舎では最高に
素敵なスタイルや活動が活発に行なわれている中、その背景には資本主義のさ
まざまな要因が間接的に私達に影響をもたらすものだと理解して、大きな世の中
の動きを読み取らなければいけない・・・

これまでの考え方や行動を、毎朝右からはく靴下を翌朝から左からはけるぐらいの
強い意志で変えていかなければ!


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このブログ記事について

このページは、間島 賢一が2010年9月 9日 08:50に書いたブログ記事です。

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