印刷物に必ず必要なものは「用紙」ですよね。
用紙には縦目と横目というものがあるのをご存知ですか?
分かり易く言うと、用紙をつくるときは布を編むように一方向に対して
紙の繊維が編み込まれています。
用紙にはA4版とかB4版とかサイズがあります。その編み込みが
縦目か横目かによって印刷物の使いやすさが大きく違うんです。
例えばカタログスタンドに差し込んであるパンフレットが片方はピッと
差し込まれているのに、もう一つの方は頭が垂れさがって表紙が見え
ない状態を目にしたことってあるかと思います。
(すべてが「目」の原因ではないですが)
ページ物を印刷するときなどもそうです。ページ物はめくって読む印刷物
ですから、めくる方向と同じ「目」の状態だと抵抗がかかりめくり難くなって
しまいます。
近くに用紙があったら左右天地が同じサイズの状態にして端を両手でつまみ
持ち上げると「目」の方向により垂れさがったり、垂れさがらなかったりします。
興味がある方は試してみてください。
また、印刷業界の人以外はあまり便利な用語では無いですが
ページ物の印刷物を制作するときに「4よこ5たて」なんていう専門用語が
あります。この意味はページ物の仕上がりがA4とかB4など4とつくサイズの
用紙は「横目」、A5とかB5など5とつくサイズの用紙は「縦目」だと使いやすい
印刷物になるという意味です。
印刷業界ってこのように専門的な知識や数多い段取りなど覚えることが
沢山あります。昔、私が印刷会社の営業マンだったころ先輩に
「一人前の印刷営業マンなれれば、どの業界の営業マンにもなれるよ!」って
良く言われました。それぐらい覚えることがあるんです。
印刷の品質ってそういった印刷業界の専門知識で成り立っているんです。
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