長野県の菅平高原にある菅平プリンスホテルの大久保寿幸さんは、これからの地元観光地を考え、さまざまな取り組みに挑戦しているエネルギーあふれる方です。菅平高原は冬のスキーだけでなく、夏はラグビーやサッカーなどの合宿が盛んな観光地です。大久保さんは、そういった根付いたスポーツ観光地だけでなく、さまざまな要素で菅平高原に訪れる人を増やそうと地域との連携に努めています。
その1つは、「農村体験」です。
長野県学習旅行誘致推進協議会認定、信州しあわせ村協賛ホテルでもある菅平プリンスホテルは、「ほっとステイさなだ」という地元農家と連携をして学生達を招く、農村体験を行っています。
「ほっとステイさなだ」とは、農村の日常生活にグループで参加して田畑を作業したり、散策したり、農家の方とお茶を飲んだりなど、農村の暮らしにある大切な人と人との心の交流を体験させる活動です。まったく飾らないその生活習慣にグループで関わり、人とのふれあい、日本の文化、社会交流を体で学びことの大切さが全国の学校関係者に共感を受け、2009年には多くの学生達を受け入れ、不況と言われるホテル業界に新風を巻き起こしています。
もちろんスポーツが盛んである観光地としての考えも大久保さんには強く想いがあります。
文部科学省の実施する総合型地域スポーツクラブ(菅平スポーツクラブ)の設立に関わり、地域住民の自主的な運営にも努めています。
また、全国旅館ホテル組合会青年部 長野県メディネット委員長として、次を担う全国の旅館ホテル後継者との交流にも力を注いでいます。
今後の菅平高原で働く若者達のいい兄貴分として大久保さんの活躍が期待されています。